ルリを探そう。

今回は風花がはらはらと舞う中、M氏と岩崎氏と共にルリクワガタを探しに山へ登りました。

ルリクワガタの産卵痕は、比較的暖かな、開けたところにある立ち枯れや部分枯れによくみられます。

これはここの森特有のことかも知れません。

材の質としては乾燥気味が好みの様子。コルリクワガタとは正反対です。

私は今回、コルリとホソツヤルリなんかを探します。

とりあえず枯れ蔓を集中的に探していきます。


サルナシは目立ちますが、ヤマブドウはほぼ皆無です。

その代わりと言ってはなんですが、フジが多く目につきます。
そしてよく枯れています・・。

太い蔓は皮を残してほぼ部分枯れのような状態でも生きています。

そんな部分にはカミキリの食痕が目立ちます。恐らくはゴマフ系のカミキリでしょう。

直径にして3cmほどの枯れ蔓がベストのようです。

朽ち具合は半生ではカミキリが食っていて、カラカラに乾燥しているとルリ系の食痕が走ります。

これが果たしてルリなのかコルリなのか、はたまたホソツヤルリなのかは定かではありません。

わたし的にはホソツヤであって欲しいのですが、極めてルリです。

しかし、このような状態の枯れ蔓はほぼルリ属の揺り篭になっています。

この様にカラカラですから、注意して取らないとすぐにボロボロになってしまします。

下にビーティングネットでも敷いてから崩せば取りこぼしがないかも知れませんね。

今回は下の落ち葉をキレイに寄せてから、地面の上でボロボロとしてみました。


おや、出てきました。・・♀です。

はて?なんでしょう。ルリか・・コルリか・・。
いつまでも見ていると、どちらにも見えてきてしまいます。

一見ルリの様です。

あとで手持ちの標本と見比べてみましょう。

この様な場合、♂が出てくれれば簡単なのですが・・。

今度は立ち枯れでルリを探します。

幼虫はサクサクと出てきます。今回は幼虫ばかりタコ採れです。

この山のルリの標本は片手ほども持っていないので、幼虫を飼育することにして持ち帰ります。

ルリは乾燥に強いので飼育が楽ですね。

成虫の採れない私を尻目に、岩崎氏はルリ♂を削りだしたようです。

♂♀あわせて3頭とれたみたい、さすが!

ルリはヒタスラ幼虫なので、最後に少しコルリも採っておこうと思いましたが、これがなかなか苦戦でして、結局は数頭の幼虫のみでした。

それでも見事なくらいマークのついている枝を見つけると嬉しいものです。

この時期のコルリ採集は、どうしても日当たりの悪い斜面になってしまうので、多少辛抱の採集になります。

コルリは秋口か春先の採集に限りますね。

新芽採集の難しい地域であるから仕方ないのですが・・。

次回は出来れば暖かな春に、釣竿とおにぎりを持ってきたいものです。

ですが、なかなかじっとしていられない性分なものですから、また誰かを道連れにして雪山に登ってしまうかも知れません。

もしかすると、その犠牲者は貴方かも知れません。

そのときはよろしく。(^^;;