虫ムシ研究所


今日で虫ムシ研究所の夏が終わった・・。
今年で3回目の夏をここで過ごしたが、やはりこども達の一番人気はカブトムシであることを実感とした。
私が子供の頃と違うのは、カブトムシの採り方を大人から教わることだろうか。
オヤジから教えてもらった人もいるだろう。しかし、大半は友達と探しに行った経験で覚えたものではなかろうか。
それだけクワガタやカブトムシが採れる森が減ったと言うこともさることながら、同時にこども達の経験の場も減ったと言うことなのだ。
それは、兎にも角にも近代化を急いだ大人たちの仕業である。
近代化の先端を走りぬけたのは、言うまでもなく交通手段の飛躍的進歩である。
交通社会が今の近代化を推し進めたと言っても過言ではない。
ならば、企業は今こそこの現実を受け止めて、あらゆる方向から未来のこども達へ、本来あるべき日本の風土を示し残す義務があるだろう。
一見、日本人の暮らしは豊かになったかのように見受けられる。しかし、本意における豊かさとは、便利さとは違う筈である。
豊かさと便利さをイコールで結びつけるような世の中ではいけない。
便利さを追求するモーター産業の隣にあって、本当の豊かさを指し示す空間を作り出すことに、今こそ企業は真剣に取り組まなくてはいけないのではなかろうか。
今年で虫ムシ研究所は閉所になるかも知れないが、企業の理念に、少なくとも虫研が一石を投じる事ができたことを祈るばかりである。