栃木百名山〜前黒山の巻〜

今日は栃木百名山のひとつ、前黒山に行ってきました。

っと、言いますか、連れて行かれた?


ま、それもよし。


前黒山はハンターマウンテンスキーリゾートからゴンドラで尾根まで上がればすぐそこらしいのですが、それではつまらない。
下から上がりますよ。

・・で、連れて来られた訳が分かりました。




スゴイ笹薮!




はじめはいいんですよ。
ダラダラ作業道を進み、やがて急斜面が。

やっとの思いで尾根に上がると、そこは胸の高さまであろうかという笹の薮です。


実は、私どもの前に1組パーティが上がってまして、これはラッキーと。


ツユハライは先に行っている。
これで一安心・・。


笹薮をガシガシラッセルして行きます。


・・が。

あれ?おれビショビショ↓

今回は先行者を追い越していませんから、間違いなく露払いをされた登山道を突き進んでるハズ・・。

まぁいいや。

ガシガシ、ガシガシ。

すると、途中にビックリな木が現れました。
それは・・


オオトラの食害を受けたコメツガ


正直初めて見ました。コメツガにオオトラの痕跡。

ぼくも虫屋の端くれですから、ちゃんと道すがらのモミはチェックしましたよ。
でも、モミでは食害痕はなかったんです。
しかも、このコメツガの3mほど離れたところに、いい感じのウラジロモミが・・。

なんでコメツガ?

でも来てよかった・・。
これでまた地図に点が増えました。
やがては点と点を結んで線にして、さらには面に出来ることでしょう。

そんな事をしていると、あっと言う間(それでも2時間)に山頂に到着です。



登山はいいですよ。
是非子供に体験させてあげてほしいです。

なんでかって、登山には必ずゴールがあります。
どうあれ、コツコツ進めば必ずゴールにたどり着くんですから。
はじめはゆっくりと緩やかなコースを選ぶもよし、ただし、必ずどこかで急坂を息を切らして上がらなくてはならない。

もし、急坂を登るのがイヤなら、初めから緩やかなのぼり坂を登ればいい。

どちらを選ぶも自由。

大切なことはたった一つ。



『あきらめないこと』



これだけでいいんです。
ただし、望むイタダキが高ければ高いほど、計画的に進まなくては、気持ちだけではたどり着けないんです。
それが、登山。
子供たちは、ここまで話せば、その体験から何か学ぶことでしょう。

とかいいつつも、我が子はそうも育たないものです。


さて、山頂ですが、これまた笹に覆われています。
なんでしょ。この感じ。


登ってみて始めてわかる景色です。

コーヒーを沸かすスペースもありません。



・・そういえば、先行者はどうしたの?

山頂で一息つけていると、あらぬ方向から声が聞こえてきます。

おいおい、そっちには道ないやろが。(^^;

やがて登ってきた登山者は、バリバリの登山ルック。
ヘルメットにヘッドライト、ありとあらゆる計器をぶら下げて道なき道を登ってきました。

『あれ?どっちから来たんですか?』と登山者が聞いてきました。

『あっちから・・』

『え!道ありました?ちょっとこれ見てください!』

彼はおもむろにガーミンを取り出して、今まで来たルートを見せてくれました。

・・あのね、そんなものまで持ってるのになんで?

『全く道がない山ですね!』

いえいえ、ちゃんとありますよ。
あなた方が見えていないだけ。(^^;;

結局我々より1時間も先に登山開始していたとのこと。
ガーミンなんかに頼るからじゃい。(^^;

人生も登山も、人任せじゃダメなんですね。
山はいろいろな事を教えてくれますよ。