そうだ、山女に会いに行こう
ヤマオンナって書くとなんだか妖怪みたいですね。
わたしはやっぱりひらがなで『やまめ』って書く方が好きですね。
で、この時期お約束のビャクシンカミキリを探しに、ちょっとだけ寄り道です。
少し早かったのか、むしのすがたはまだ何も見えませんでした。
今回は息子の釣りの付き合いなので、あまり土場では時間を使えません。
漁協にはいいたい事は山程ありますが、とりあえずここはルールに則って遊漁券を買いました。
で、購入時に漁協のおじさんに聞きました。
『どの辺りで放流しましたかねぇ。』
これを聞くのは、たくさん釣りたいからじゃないんです。
むしろその逆と言うかなんと言うか。
ずら〜っと並んで、カツオの一本釣り状態で釣り堀みたいにバカスカニジマスを釣るのがイヤなんです。
ニジマスは放流後ややしばらくは、ちりませんからそこに太公望とやらが肩をつきあわせて並ぶんですな。
そして春の風物詩なんて感じで新聞の地方欄なんかに載るんですね。
わたしは2〜3匹やまめが釣れれば満足なんです。
出来れば、上から下までビシ!っと決め込んだアングラーとやらに会いたくないんです。
ただ静かに釣糸に伝わる脈を楽しみたいんですよ。
だからあえて放流場所から離れたとこで釣ります。
そんな訳で、前人未到の斜面と藪を抜けてこんなすばらいとこを見付けたりした訳ですよ。
数年前、もう10年以上前になりますか。
リバー・ランズ・スルー・イットって映画がありました。
ブラッドピットが主演のフライフィッシングの映画です。
その中で、餌釣りを蔑むシーンがあったんですが、勘違いしたアホ釣り師が脈釣りを馬鹿にしたって、わたしは脈釣りが好きです。
フライも好きですよ。
いや、揚げたてが好きだからじゃないですよ。
で、早速釣りを開始です。
おっと!いきなり釣れましたよ。
しかも立派なやまめです。
ちなみに餌はブドウムシとして売られている蛾の幼虫です。
今ではブドウムシとは言ってもブドウとは何の縁もない蛾の幼虫です。
昔はブドウスカシバ(恐らくは・・)の幼虫だったと思います。
現在大量に流通しているのは、ハチノスツヅリガの幼虫です。
時にはハニーワームとかハチっこと称して売られていますが、紛れもない蛾の幼虫です。
こういうのが釣れるから堪らないんですよね。
大きさは大したことないんですが、パーマークが実に美しいです。
型もすばらしい!
こんな感じで8匹釣りました。
そのうち3匹は食べるためにキープし、私の手のひらより小さいサイズはみんなリリースしました。
私は基本的にキャッチ&リリース&イートです。
食えるサイズは食う。
これが礼儀というものです。
スポーツフィッシングなんてくそくらえ!
息子にもその精神を伝え、今回はこれにて終了。
午後は再び土場へと舞戻ります。